日本人正常咬合者の解剖学的情報と臨床評価から割り出された的確なアンギュレーション(ティップ)、トルク(インクリネーション)、イン・アウト(プロミネンス)等によって良好な咬合状態、正常咬合を得ることが出来ます。
特に徹底した論理的アプローチによりロープロファイル化に成功した薄い装置は多くの臨床家の願いを実現しました。
医療機器認証番号
220ADBZX00024000
218ADBZX00023000
21200BZZ00319000
220ADBZX00023000
223ADBZX00088000
21400BZZ00491000
221ADBZX00022000
Dr.Andrews は、矯正治療のゴールを非矯正治療の正常咬合(最適咬合)に求め、さらにそこから得られたデータを元にPre-adjusted 3-dimensionalbracket“Straight-WireAppliance”(FullProgrammedAppliance)を開発しました。この装置は製作に際し、一定の基準面(Andrews 平面)に関係づけられた歯牙の3次元情報と各歯牙の歯面形態に適合した装置ベースを用いるという2大原則のもと精密に造り出されています。その製作コンセプトは、従来のエッジワイズ装置のプリアジャステッド化とは一線を画しているといえます。
この画期的アプライアンスの誕生により、ストレート(プレーン)のアーチワイヤーを装着することによって正常な咬合を効率的に獲得できるようになりました。また同時に、ストレート(プレーン)なアーチワイヤーの使用は、抜歯症例におけるスライディングメカニクスを可能にしたという点でエッジワイズ法におけるメカニクス上の発展にも大いに寄与したといえましょう。この装置に対する考え方は多くの臨床医の支持を得て各国に広がり、その後に開発された各種アプライアンスにも大きな影響を与えました。
しかし、1980年代初頭、Dr.小坂は.022inch slot の白人用に開発されたストレートワイヤー用オリジナル装置を使用していましたが、Std.エッジワイズ装置ではあり得なかったさまざまな問題に直面しました。
最も驚かされたのは、その治療終了後のパノラマX線写真に認められた歯根の状態です。下の写真のように、上顎中切歯及び上下犬歯歯根の遠心への傾斜が顕著に現れてしまいました。この現象は、それまでに試み体験した種々の矯正装置において、全く認められたことのないものでした。
ちなみに、日本人正常咬合者のパノラマX線写真と比較してみましょう。日本人正常咬合者は自然な形での歯根の平行性が認められます。このアンギュレーションの不自然さに端を発し、これらの装置の具備しているトルク、イン・アウトの数値が、日本人にとって妥当なものか考えてみる必要があります。